福岡市城南区鳥飼の寺田歯科医院の院長のブログ

福岡市城南区鳥飼で、父の代から50年間開業している地域で最も古い歯科医院「寺田歯科医院」院長が、 日々の出来事や歯に関すること、トライアスロンのことなどを書いているブログです。

歯が痛い・・・

自分の歯が痛くなって歯医者に行きました。
この歯にはヒストリーがあります。

8年位前に左下奥の歯が欠けてS先生の所で詰め直して頂きました(正確にはインレー修復をした)
欠けた理由はムシ歯ではなく、破折。縁が欠けてしまったのです。
その時、穴(窩洞)は余り深くないのに意外と痛い。
もちろん削る時には麻酔はなし、ある程度削って、それでももっと深く削りたそうなS先生は『もっと深く削りたいので麻酔しましょうか?』と言ったけど、断りました。
理由は『麻酔をして余計に深く削って欲しくなかった』から。

出来上がった模型を見ると、意外に浅い。
この深さで痛いとは・・・・もしかして、この歯には神経まで達する破折線が入っているのか?

その後、数年後に歯がしみる・・・・
今度は抜髄(神経を抜く)覚悟でY先生の所に行きました。
Y先生『これ知覚過敏じゃないですか?』
私「えっ、相当痛いよ」
話しによれば、隣接面(歯と歯の間)に風をかけると痛がるので「取り敢えず知覚過敏の薬を塗りましょう」って事で
塗ってもらったら、治ってしまった。


その後暫くは症状は緩和。
しかし、また知覚過敏が出て来た・・・・と思っていた私ですが、強く噛むと痛い。冷たいものがしみる・・・・
自然と左をかばう様に生活を送っていた。

その歯がいよいよ痛くなって来た。
次はもう抜髄と覚悟は決めていた。

熱いものもしみる様になって来た。
アウトだ!!
因にレントゲン写真は昔から時々撮っていたが、レントゲン写真上の異常はまったく認められない。

経過からして、左下一番奥だと思っていたがよく調べてみると(叩いたり、電気流してみたり・・・・)左下奥から二番目の歯でした(一つ手前の歯だったのね)

あ〜噛むと痛い!たまらん・・・
後輩ドクターを呼びつけて寺田歯科医院内で詰め物を外してもらい。削ってもらった・・・・
後輩曰く『どこにもムシ歯はありませんよ』
だけど噛むと痛いのよ。(もちろん無麻酔で処置は行ないました)
でも、削っても痛くない!?
どういう事?
当日は覆髄(薬を塗って神経を保存する)を行ないました。

この処置後、二日間は痛かったけど、段々と緩和。
あ〜痛みからは開放された。
と安心したけど、電気診断をすると反応がなくなっている。

あ〜神経はお亡くなりになりました。







夏の夜話のつづき

診療室で歯同士が話をしていたという恐い話しをアップしたら
質問がありました。

『意味がわからん』と・・・・
たしかに歯同士が話す事はないと思われますし、あれは口? 口に見立てた?
そしてあの歯の切れ込み(変形)は院長の仕業じゃないのか?
と・・・・

PICT0415.jpg 
実はこれ自然になった現象なんです。黒くもなってないしムシ歯ではない事はおわかり頂けると思います。
左側の歯の様に「くさび形」になっているので専門用語で『くさび状欠損』と言われてます。

『知覚過敏』って聞いた事ありませんか?
最近コマーシャルでもよく言われてます。

「ムシ歯でもないのに歯がしみる」のが知覚過敏
原因は古くは「歯磨きの仕方が悪い、粗悪な歯磨きペーストを使っている事で歯がすり減った」でしたが、最近は『歯ぎしり、くいしばり』が主な原因と言われてます。

歯ぎしりやくいしばりは食事をする時以外に上下の歯が接する事を言います。そして人の自然な行為です。
寝ている時や日常生活においても知らない内(無意識)にやってしまっています。

『自分はしてない!』という方もやってます。
音がしてないだけで、静かに歯ぎしりをする場合もあります。
くいしばりだと音はしませんしね。

で、上下の歯が接する事によって歯も微妙な横揺れを起こす訳です。
この微妙な横揺れは例えるならば地震です。
「地震でビルが揺れて外壁タイルが剥げ落ちてしまう」
『歯が揺れて歯を形成するエナメル質や象牙質が剥げ落ちてしまう』
こんな現象が起きる訳です。

本当に恐い話しでしょう?

患者さんを救う

芸能人が病気になると何かと話題になりますね。
場合によりけりで、こちらも憂鬱になったりします。

川島なお美は見つかりにくい胆管ガンで残念ながら亡くなりました。
北斗晶は無事手術は成功したものの、余談は許せず。そして毎年ガン検診に行っていたのに検診時には見つかってなかった・・・・

色々と考えさせられますね。

北斗晶のブログ鬼嫁が通る2015年9月23日によれば

『 どうしても、胸の全摘出を受け入れられずにいると…主治医から

[胸の事よりも今は5年先、10年先、生きることを考えましょう。]

生きること。

こう言われた時に初めて、今の自分は命さえも危険な状態なんだと分かりました。
そういう病気なんだと。

それが癌なんだと…  』


ニュースにも取り上げられた有名な部分ですよね。
患者さんに病気の重大さ、乳房を全切除するという術式の必要性をきちんと伝えられてます。

一方川島なお美のブログ「なおはん」のほっこり日和2014年3月27日によれば

『 自分で作ってしまった腫瘍は自分で治すしかないのです
まずは生活習慣を改めました

医者任せではダメ

言われるがままわけもわからずただ切られる、とか不必要な抗がん治療を受ける、とか私は反対です
自分のかかった病をよく研究し戦略をじっくり練りベストチョイスをすべき

お医者様とも相性があります

「この人になら命を預けられる」

そう思える先生と出会うまで
手術はしたくありませんでした

幸い覚悟を決めてお任せできるドクターに出会えたのですが
そこに至るまでにはとんでもない医者もいました

「とりあえず切りましょう」

私「いいえ良性かもしれないのに外科手術はイヤです」

「ならば抗がん剤で小さくしましょう」

私「悪性と決まってないのに?仕事が年末まであるのでそれもできません」

「ならば仕事休みやすいように悪性の診断書を書いてあげましょう」

は~~???
(病理検査もしてないのに!)

もうここには任せられない!!
すたこらさっさと逃げてきました

本当にいろいろなこと勉強になりました 』


お二人のブログでとても考えさせられます。
前者は患者さんを救い、後者は患者さんを救えなかった。

上記の2人の言葉はブログからの引用であり、本人がそう解釈した言葉でありますので、医者の言葉そのままではありません。川島なおみさんのブログの内容はもしかしたらドクターの意に反しているかもしれません。ですが、本人の意識の中にはそう聞こえたのです。

北斗晶さんの主治医は上手に事の重大性を伝えました。
一方、川島なお美さんには事の重大性を伝える事が出来なかった医者。これにより手術は更に遅れる事になりました。
確かに『相性』というのはあるかとは思いますが全ての患者さんを救うのが医者の使命であります。

歯科治療に於いては死ぬ事はほぼないが、生活が辛くなる事は多々あります。場合によっては死に至る事もあるでしょう。歯科治療と言えども自分の事と同じ様に、私も常に気を遣ってはいますが、患者さんの気持ちとすれ違いになってしまっている事もあります。

川島なお美さんがかかった医師もきっと立派な先生だと思いますが、同意(納得)をさせられなかった。
出来れば北斗晶さんの主治医の様に説明と同意(インフォームドコンセント)が上手な先生になりたいですね。

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